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by le-moraliste
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太宰治

人に薦められて太宰治の『人間失格』を読んだ。これまで太宰の小説を読んだのは、新潮文庫版の短編集『走れメロス』のみ。掌編「走れメロス」自体、子供が読むにはもったいないくらいの美しい文章で編まれていて、非常に感心した覚えがある。また他にも優れた短編小説が収録されていたので(「駆込み訴え」が最高)、太宰の小説には基本的に好意的な印象をもっている。

『人間失格』はあまりに大げさな問答に「あ、これが太宰か」と、改めて世間で云うところの太宰の小説の評価しにくさを納得したが、それでも必ずしも独り善がりばかりではないところに太宰の凄みがある。

そして太宰の『晩年』を今読んでいるところ。「晩年」という小説はなく、最初の短編集の題を「晩年」と名づけた太宰治の衒い。確かに長い病(それは自業自得のものだが)によって当時の太宰の顔は驚くほど老けて見えたらしいし、人生を彼なりに生きた実感をこめたものかもしれないが、要はこれこそ太宰の独り善がりでしかない題名。しかし―。

「思い出」という短編が、中でも秀逸。以下、元気がないので後日。
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by le-moraliste | 2006-03-06 20:16 |